不妊の原因は、女性の側にある場合が4割、男性の側にある場合が4割、両方が1割、原因がわからない場合が1割」と言われています。女性だけが外来に通うことによって、女性が「不妊症の殻」の中に追い込まれることがないよう、できるだけご夫婦一緒に治療を始めることが出来るよう環境を整えております。さらに、ご夫婦での受診は不妊ストレスの軽減を図り、成功への近道にもつながります。
足立病院では最近ご夫婦で一緒に治療を始める方が多くなり、効果をあげる要因の1つにもなっています。
当院では京都大学産婦人科学教室、泌尿器科学教室の協力を得て最先端の不妊治療にも積極的に取り組んでおります。人工授精(AIH)・体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)・精巣精子の利用(TESE)はもとより、患者さんの負担を減らすために、胚や精子の凍結も積極的に行なっており、多くの不妊症で悩むカップル(特に男性不妊患者)で成功を収めております。
平成12年度には男性不妊症患者の増加に対応するため全国に先駆けて産婦人科内に泌尿器科医による男性不妊外来を設けました。男性不妊外来は月曜日と土曜日の夜診に設けられ、仕事をしているご主人様でも通院できるように配慮されており、最近は他府県からの紹介患者もたくさん来院されるようになっております。
今回開設された不妊治療センターでは、3Fに体外受精培養室をより整備し、インキュベーター(培養庫)を新しく増設しました。多くの症例にもスピーディーに対応でき、胚培養が大きく成果を左右する中で、より好環境へと前進しました。精子の凍結・保存が出来る精子バンクと共に、専用の採精室も5Fに2室設けました。
さらに、不妊治療センターのオープンにより、従来の産婦人科待合室とは完全に分離し、妊産婦さんを視野に入れずにゆっくりと待っていただける広い待合室を完備させていただきました。2階の診察室・検査室から3階の採卵室・リカバリー室に直接行ける階段室も用意。より快適でスムーズな治療が行えるように、皆様の気持ちも体も十分にサポートできる体制を整えています。
不妊治療は、肉体的にも精神的にも経済的な負担についてもご夫婦でお話していただくことがスタートになります。自然に任せた妊娠が望ましいのはもちろんですが、AIH(配偶者間人工授精)から体外受精へ、そして顕微授精や精巣精子を用いた体外受精などご夫婦の状態や段階に応じたステップアップも提案しております。
われわれスタッフは「不妊症の患者さんが望んでいるのは、妊娠することでなく、元気な子供を持つことである」と考えております。そのため不妊治療だけでなく、妊娠した後の妊婦健診、出産、育児にも積極的にお手伝いできる病院でありたいと思っております。
さらに、ご夫婦のご要望に沿い、生殖補助医療胚培養士(胚培養士、エンブリオロジスト)による外来や、担当医師や臨床心理士(心理カウンセラー)などのスタッフで一丸となり、不妊症で悩むご夫婦のカウンセリングなど精神面のサポートも行なっていくことで、ハード・ソフトの両面からじっくりと治療に取り組んでいけるセンターを目指しています。
今後は、これらの充実した施設とスタッフで、ますます不妊治療に力を入れていく予定です。106年目の足立病院にご期待下さい。


























